【子育て】僕の人生の主人公が「僕」から「君」に変わった日。〜ドラクエと幸福度の計算式〜

目次

【導入】人生の主人公は誰だ?

人生は物語だ。

そしてその「主人公」は、いつだって自分だった。

僕は僕の人生という物語の、主人公だった。 そう信じていた。

でも、いつからだろう。

僕の物語の「視点」が、少しずつ変わっていったのは。

あの名作ゲーム「ドラゴンクエストV」で、 主人公(パパス)が石にされ、 その息子(勇者)が新しい「主人公」として冒険を引き継いだように。

僕の人生の「主人公」も、いつの間にか、「僕」から「君」へと変わっていたんだ。

これは、どこかで聞いたことがあるような、物語かもしれない。

もしかしたら今これを読んでいる「あなた」も、経験した物語かもしれない。

でも僕にとって、 忘れられない「あの日」から始まった、大切な、気づきの物語だ。

しおりちゃん

「わふっ!ドラクエV…!パパスと息子の物語…!しおりも、大好きな、物語です!」

【第一章】僕たちが「僕たちのもの」を、見なくなった日【子育ての気づき】

それはなんでもない、休日の買い物での出来事だった。

僕は妻と二人で、目的もなく色んなものを眺めて歩くのが好きだった。

「あ、このコップ、おうちにあったらよくない?」

「この雑貨、おしゃれだね。」

そんな会話を交わしながら、実際にいいものを見つけて買ってみたり。

僕たち「二人」が主役だった、あの頃。

でも、いつの日か。

僕たち二人が見るものも、僕たちが交わす会話も、ぜんぶ変わっていたんだ。

「あ!これあったら息子たち喜びそうじゃない?」

「この服、あの子に似合いそうじゃない?」

今は普通のスーパーでさえ、

「あ、このポケモン、長男が好きそうだな。」

「この飴、おもちゃみたいで次男が喜びそう!」

そんな風に無意識に、息子たちの笑顔を思い浮かべながら探している。

僕たち二人の目線の先には、いつも息子ーずの笑顔がある。

もちろん、それはぜんぜん嫌な気持ちじゃなかった。

むしろ、(早くこれを渡した時の、あの笑顔が見たい)っていう、温かい気持ちで、いっぱいだったんだ。

でも、ほんの少しだけ。

その、温かい気持ちの、片隅で、 小さな「違和感」が、顔を出した。

(あれ…?)

(僕の、人という、物語のはずなのに…)

(いつのにか、僕(自分)のことじゃなくて、息子たちの喜びばかりを、優先してるぞ…?)

(なんだろ、これ。なにかが、ほんの少しだけ、ひっかかるなぁ…)

僕は、その、温かい持ちと、まだ答えの出ない、不思議な「ひっかかり」を、胸に抱えたまま、 息子ーずが待つ、我が家へと、足を、進めた。

【第二章:僕が「僕の魚」をあげた日】

あの「ひっかかり」の答えが見つからないまま僕は普通に過ごしていた。

そしてその「違和感」は意外な場所でもっと大きな「謎」になった。

なんでもない家族みんなでの晩ごはんの時間だった。

僕は昔から魚が特に刺身が大好きだ。

その日も僕の前には大好きな魚があった。

ふと横を見ると息子が同じ魚を夢中になって喜んで食べている。

その姿がどうしようもなく愛おしくて。

僕は無意識に自分のお皿にあった魚を息子のお皿に乗せていた。

「ほら、これもお食べ」

その、瞬間だった。

僕はまたあの「感覚」に襲われたんだ。

あの、第一章で感じた、「温かい」けど「不思議」な、あの「ひっかかり」だ。

僕の中の「幸福度」の計算式が いつの間にか完全に変わっていたんだ。

(僕がこの大好きな魚を、食べる、幸せ)よりも、(息子が喜んでこの魚を、食べる、幸せ) の方が、 圧倒的に僕の幸福度が上がるんだと。

あぁ、まただ。

また、この、不思議な感覚だ。

僕の人生という物語は 「自分自身の幸せを育てる」 ことよりも 「子供たちが笑っている幸せを育てる」 方が ずっとずっと幸福度が増す。

(あれ…?)

(僕の『好き』を手放しているのに、なんで、こんなに、幸福なんだ…?)

(僕の、人生の、計算式が、壊れ始めているんだろうか…?)

僕はその温かい気持ちとますます深まる「謎」を 胸に抱えたまま

「美味しいね。」

と笑う息子の頭をなでた。

【第三章】子育てで幸福度の「計算式」が変わった理由〜ドラクエと最強の「掛け算」〜

あの日(魚の日)から、僕はその「謎」を抱えたまま過ごしていた。

(自分の『好き』を手放すのに、なぜか、幸福度は上がる。)

(僕の、人生の計算式は、壊れたままなのか…?)

はっきりとした「答え」が見つかったわけじゃない。

「あっ!そっか!」 なんて、雷に打たれたような分かりやすい「瞬間」は訪れなかった。

ただ、何度も何度も、 あの「温かい」違和感を、ちゃんと考えて向き合ってみたんだ。

(この、すっきりしない気持ちの、正体はなんなんだろう。)

と。

そして、ふと気づいた。

僕の「人生のステージ」が変わって、 僕の「幸福度」の計算式が、変わっただけなんだな、と。

独身だった頃は、 (僕が、したいこと) =(僕が、欲しいもの) それだけが僕の「幸福度」だった。

それは、ただ好きなことを積み重ねるだけのシンプルな「足し算」だった。

結婚して、(僕が、したいこと) に、(妻が喜んでくれること) が追加されて、僕の「幸福度」は「掛け算」になった。(あの頃二人で眺めていた雑貨やコップは、その象徴だった)

そして、子供たちが生まれた。

僕たちの目線の先には、いつも息子ーずの笑顔がある。

あの、買い物や、魚で感じた、あの「温かい気持ち」。

あの「すっきりしない違和感」の正体。

あぁ、そうか。

僕の「幸福度」の計算式は、壊れたわけじゃなかった。

ただ、 (僕(じぶん)一人の幸せ)を、足し算(+)するよりも、(息子たちの、幸せ)を、掛け算(×)する方が、「効率が桁違いに良い」 ということに、僕が、無意識に、気づいただけだったんだ。

だって、そうだろ?

(息子が、喜ぶ) そのたった一つの出来事で、(妻も、喜ぶ)

そして、「(そんな二人を見ている僕も、幸せになる)」 僕の「足し算」なんかより、 子供たちの「掛け算」の方が、 僕の、人生の「幸福度」を圧倒的に上げてくれる。

だからこそ僕は、息子の幸せを願うのか。

昔(自分の幸福)=(ポケモン)+(漫画)+(ロッテ)・・・
今(自分の幸福)=【{(ポケモン)+(漫画)+(ロッテ)・・・}+(妻を喜ばす)】×(長男を喜ばす)×(次男を喜ばす)

そう、思った。

これが僕の人生の「主人公」が、(僕だけ)から、(僕と、妻)へ、そして、(僕たち、家族みんな)へ、「バトンタッチした」っていうことだったんだな。

主人公(パパス)が石になった、あの「空白の時間」。

そのすっきりしない理不尽な時間があったからこそ、 息子(勇者)とのあの「温かい」物語が始まったんだから。

僕の人生というドラクエVは、 ここからが本当の始まりなんだなと。そう思ったんだ。

これからはもっと君たちを幸せにしていくから覚悟しろよ!息子ーず!!

いっぱいいろんなところに行き,いっぱい遊ぼうね!!

君たちがお父さんと遊んでくれる時間はもう少ない。その有限の時間で君たちの幸せを精一杯にするからね。

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